【部位別】セルフマッサージの方法 | 行う際の注意点も
一日動き回って疲れを感じる日や、デスクワークで身体が凝り固まったと感じる日には、「マッサージを受けて心と身体を癒したい」と思う人が多いのではないでしょうか。
一方でサラリーマンなど、日々忙しい人を中心に、マッサージ店・サロンなどに行く時間が中々取れないことは少なくありません。
今回は、自宅でできるセルフマッサージの方法を部位別に紹介します。セルフマッサージを行う際の注意点も解説するため、自宅で手軽に疲れを癒したい人はぜひ参考にしてください。
1.【部位別】セルフマッサージの方法
セルフマッサージは、疲れた心と身体を自宅などで簡単にセルフケアできる方法です。
気になる部位に正しい手順でアプローチすることによって、身体のこわばり・疲労感などが軽減されて動きやすさを感じることができます。またマッサージには、自律神経を整えて心を穏やかにする効果が期待できるため、何となく気分が下降気味の人にもリラックス方法のひとつとしておすすめです。
ここでは、部位別のセルフマッサージのやり方を、手順に沿って紹介します。
1-1.ヘッドマッサージ
ヘッドマッサージを行うことで、頭皮の血流を促進し、頭部のコリや顔のたるみを和らげる効果が期待できます。
以下は、コリ対策のヘッドマッサージにおける流れです。
1 | 耳の手前にカッサの広い部分を当て、20秒間上下に細かく動かす(左右1回ずつ) ※カッサがない場合は指で代用してください。 |
2 | 耳の外側をカッサの角を使って上から下へ向かって、1ヶ所につき2〜3秒強めに点押しする(左右3回ずつ) |
3 | 髪の生え際から頭頂部に向かって、カッサの角を当てて小刻みに動かしながら、頭全体が軽く感じるまでほぐす |
続いて、頭皮をストレッチするヘッドマッサージの流れを紹介します。
1 | 両手の指を広げ、前頭部から頭頂部にかけた生え際一帯を押すようにして15秒揉みほぐす |
2 | こめかみ→頭頂部→耳後ろ側→後頭部の順で15秒ずつ揉みほぐす |
3 | 両手の手のひらをこめかみに当てて頭を挟み込み、斜め後ろに向かって5〜10秒かけて引き上げる |
4 | 親指と人差し指の間を耳の下に当てて挟み、斜め後ろに向かって5〜10秒間引き上げる |
ヘッドマッサージのポイントは、早く動かしたり力を込めすぎたりしないことです。また、指を使ったマッサージを行う際は、爪を立てて頭皮を傷つけないよう、指の腹を使いましょう。
1-2.フェイスマッサージ
フェイスマッサージを行うことで、顔のむくみ・シワの改善をサポートする効果が期待できます。
以下は、むくみを緩和させるためのフェイスマッサージの流れです。左右同時に行いましょう。
1 | 両手指先で顎の先端から耳の付け根に向かって10回撫で上げる |
3 | 人差し指と中指で小鼻の脇→頬骨の下→耳の手前まで10回撫でる |
4 | 人差し指と中指で目頭の下→目の下→こめかみまで5回撫でる |
5 | 人差し指と中指で目頭の上→まぶたと眉毛の間→こめかみまで5回撫でる |
6 | 両手指先で額の中央からこめかみまで10回撫でる |
7 | 両手指先でこめかみ→耳の手前→耳の下→頬骨に向かって10回撫でる |
フェイスマッサージのポイントは、顔の中央→左右→首→鎖骨とリンパの流れに沿って、老廃物を押し流すイメージで行うことです。
1-3.二の腕マッサージ
二の腕マッサージを行うことで、むくんだ二の腕がスッキリする効果が期待できます。
以下は二の腕マッサージの流れです。左右両方を行うようにしてください。
1 | 手を軽く握り、第2関節をぐりぐりと押し当てながら二の腕全体をほぐす |
3 | 脇の下のくぼみに親指以外を差し込んで指先でほぐす |
4 | 脇の下のくぼみに入れた親指と残りの指で背中側の肉を挟んで揉みほぐす |
5 | 拳の第2関節をぐりぐりと押し当てながら脇の下をほぐす |
6 | 腕を手のひら全体で包むようにしながら、脇に向かってリンパを流すイメージで3回差する |
二の腕マッサージのポイントは、爪を立てないように指の腹でマッサージすること・痛気持ちいい程度の力で行うことです。また、二の腕をマッサージした後に手のひらもマッサージすることで、マッサージの相乗効果を期待できます。
1-4.腹部マッサージ
腹部マッサージを行うことで、お腹の硬くなった脂肪・こわばった腹直筋にアプローチし、むくみや腰痛をスッキリさせる効果が期待できます。
以下は座ったままできる腹部マッサージの流れです。
1 | 椅子に座ったまま、お腹の気になる位置の脂肪を両手で掴む
|
4 | 胸の下から鼠蹊(そけい)部の間を腹直筋のラインに沿って、人差し指・中指の腹でも左右小刻みに動かしながら上下に6往復マッサージする ※鼠蹊部:足が胴につながるところの内側部分 |
腹部マッサージのポイントは、できるだけリラックスした状態でゆっくりと深呼吸しながら行うことです。座ったまま行えるため、オフィスワークの休憩時間などにもマッサージできます。
1-5.ヒップマッサージ
ヒップマッサージを行うことで、むくみ・たるみにアプローチし、ヒップアップやコリの緩和が期待できます。
以下はヒップマッサージの流れです。
2 | 太ももからお尻の上にむかって、お尻を持ち上げるように10回マッサージする |
3 | お尻の外側から内側に向かって、円を描くように10回マッサージする |
ヒップマッサージのポイントは、しっかりと力を入れて揉みほぐした後に、下から上・外から内に向かってマッサージすることです。特にデスクワークが多い人は、お尻が凝り固まる傾向にあるため、積極的に実施して見てください。
1-6.フットマッサージ
フットマッサージを行うことで、足のむくみを緩和し全身を温める効果や、デトックスを促して身体を軽くする効果が期待できます。
以下はフットマッサージの流れです。
1 | 足裏の中央、親指の付け根にある湧泉(ゆうせん)というツボの部分から、かかとの付け根内側部分まで力を入れて指を滑らせる |
2 | 母指球の下側を、力を入れて半円を描くように指を滑らせる |
3 | 足裏の人差し指の付け根から小指側に力を入れて指を滑らせる |
4 | 土踏まずの上部内側を円を描くようにぐりぐりと揉みほぐす |
5 | 土踏まずの中央部分をかかと側に入れ込むように強く押す |
6 | 土踏まずと母指球の間から、力を入れてコの字を書くように指を滑らせる |
7 | 親指で円を描くように、くるぶしとかかとの間を刺激する。 |
9 | 角指の骨の間を、指先から足首に向かって足を甲側から滑らせるように刺激する |
10 | 親指でくるぶしから膝に向かって足の外側を強くこすり上げる |
11 | 両手で包み込むようにして足首から膝裏までこすり上げる |
足裏は皮膚が硬いため、手指の力だけでは十分な刺激を加えられないことがあります。そのため、力が足りないと感じる場合は、マッサージ器具を使用して程良い力加減に調整すると良いでしょう。
セルフマッサージを行う際の注意点
セルフマッサージは手軽にできる反面。注意しなければならないこともあります。
セルフマッサージを行う際は強い力で押しすぎないことが重要です。必要以上に圧力を加えることで、皮膚・血管などを傷つける恐れがあります。
少しでも痛いと感じたら我慢せずに力を弱めましょう。気持ち良さを感じられる程度の力加減に留めることが大切です。また、摩擦による刺激を和らげるために、アロマオイル・ボディクリームなどを使用し、肌の滑りを良くすることもおすすめです。
さらに、炎症を起こしていたり怪我をしていたりする場合は、症状が悪化する恐れがあるため、セルフマッサージはさけましょう。筋肉痛の場合も、基本的にセルフマッサージは避けたほうが無難です。
サルフマッサージでも気分や体が軽くなる効果は望めますが、期待できる効果には限度があります。本格的なリラクゼーションを体感したい場合は、専門的な知識と高い技術を会得したセラピストの施術を受けることがおすすめです。
まとめ
自宅などで手軽に行えるセルフマッサージは、マッサージ店へ通う時間が中々取れない時におすすめのセルフボディケア方法です。
しかし、力を込めすぎることで怪我につながったり、すでに炎症・怪我がある場合は悪化させたりする恐れがあるため、注意しなければなりません。
正しい手順・力加減を守ってマッサージを行うことで、心と身体をリラックスさせ、不調を軽減する効果が期待できます。
また、自分でのマッサージには限度があります。本格的なリラクゼーションを受けたいと感じた場合は、ぜひセラピストの施術でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。